藍 画 廊

大場さや
「透地(とうち) - transparent ground」
OBA Saya


大場さや展の展示風景です。



各壁面の展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側壁面方向です。



正面壁面方向です。



右側壁面方向です。



入口横壁面方向です。

以上の17点で大場さや展は構成されています。
作品の詳細をご覧下さい。

 


左壁面方向の作品です。
左からタイトル「家の中の家」(コンクリート、ガラス)、
「untitled(green)」(コンクリート、ガラス)、
「untitled(yellow)」(コンクリート、ガラス)です。


正面壁面方向の作品です。
左から「地の皮」(ガラス、岩絵の具、膠)、
「part of ground」(ガラス)、
「part of ground(gold)」(ガラス、真鍮粉、膠)です。


右壁面方向の作品です。
左から「山」(ガラス、岩絵の具、真鍮粉、膠)、
「mountain)」(ガラス、岩絵の具、真鍮粉、膠)、
「透と地(II)」((ガラス、土、岩絵の具、膠))、
「「透と地(I)」((ガラス、土、岩絵の具、膠))です。



床置きの作品です。
「glass mud ball(I~VII)」(ガラス)です。


入口横壁面前の作品です。
「透明の地面」(ガラス)です。

<作家コメント>

地面と接する空気が透明なように、地の下の見えない部分を透明に現わしています。
実際の地面から型取ったガラスの地面は、色を排除し地表の形だけを際立たせます。
"ある日の地面"をかたちに記録し閉じ込めました。


地面と地下の記録係である大場さんの個展です。
地表を型取りしてガラスに岩絵の具で現す。
面白いですね。
普段歩いていても地面の表情はあまり気にしていません。
それを透明なガラスで型を取ったり、それに着色して独自の立体を作ったり。
地に足が着いた、美術と言えます!

それ以上にユニークなのは、地下の透明化です。
地上が空気で透明化されているのなら、地下だって透明化しても良いんじゃないの。
この発想が、とっても独創的。
だれも想像しないことをドンドンやってしまう。
それが役に立つか立たないかなんて、気にしない。
世の中、役に立つことしか価値がないと思われていますが、本当に大切なことは、誰も考えないようなことをドンドンやってしまうことです。
それが未来に繋がる美術なのです。

コンクリートにガラスに鉄。
大場さんの代表的なマテリアル(素材)です。
これって、近代を象徴するマテリアルですよね。
19世紀のロンドン博覧会の水晶宮から現代建築まで、近代の建築はこれが基礎です。
明るくてクールで、装飾を廃したデザインはスタイリッシュです。
だけど、どこか疲れる。
その合理のようなものに、疲れる。
だけど大場さんの場合は、洗練されているけど穏やかで和める。
この差は決定的で、何が違うかと見れば、それは丁寧な手の技と土を使っていることでしょうね。
微生物や菌をいっぱい含んだ土。
土、これが有ると無いのでは大きな違いです。
単に敷地に植栽して、近代建築がグリーンを強調してもダメです。
そんなわけで発想がしなやかで未来を明るくするのが、大場さんの創造(想像)する空間と思いました。

ご高覧よろしくお願い致します。

作品リスト1
作品リスト2

2020年藍画廊個展
2022年藍画廊個展

会期

2023年11月27
日(月)ー12月2日(土)
11:30ー19:00(最終日18:00)

会場案内